アルキメデス〔紀元前3世紀〕の時代までは、円周は半径を使って直線に計ったと言われています。
すなわち、半径が1mの円がある場合、その円に内接する正六角形の外周の長さで表しました。
この場合、半径と正六角形の外周の1辺が同じ長さの1mになるので、その円の円周は6mと言う訳です。
勿論、3,14(π)を使用した場合の方が正確ですが、この計算手法でも、円の大きさを特定できます。
また、日常的な場面でも随分と実用的な表現方法なのではないかと思います。
実際の円周はそれよりも少し長いということを知っていれば良いだけのことです。
とことん精緻な数値が要求される分野もありますが、日常生活では概算程度で良いことが多く、円周をはかるこの方法は興味深く示唆的です。
まず物事の全体像を概算で把握する能力が現実の世界では必要ですね。
「ざっとこれくらい、でもかなり近い値です」
これは多くの分野において言えることなのではないでしょうか。