ヘンリエッタ・ハウランド・グリーンという米国人の女性の話。
彼女は1916年に亡くなり、当時で9,500万ドル(約285億円)に上ると見られる遺産を残しました。
しかしこれほど裕福でありながらこの婦人は息子が緊急に医者の手当を必要とした時にそれを与えず、無料の診療所を捜しました。
そのために手おくれとなって息子は片足を切断する結果になりました。
彼女は冷たいオートミールを食べて暮らし、金を惜しんでそれ温めることさえしませんでした。
遂に彼女はスキムミルクの損得をめぐって激しく言い争ったのがもとで卒中を起こして死にました。
極端な例かもしれません。
しかし、事実でもあります。
多くの資産を有しながら、実質は貧乏人と同じ生活をおくった理由は何でしょうか。
彼女はお金そのものをコレクターのように集めていたからかもしれません。
お金の収集家、お金を愛していたので使えませんでした。
たとえ使うことが必要な時であっても。
それでお金が至上の価値であると考える人にとっては、お金があっても幸せになれません。
お金をどう使うか、お金より優位性のある価値観がないと、お金をただため込むだけになります。
使うことができないので、お金を使って得られる喜びを経験できません。
金持ちが「どケチ」であるなら、それは悪い病気であると言うしかありません。