世界保健機関(WHO)は21日、昨年1月から今年5月までの間に、世界の医療従事者8万~18万人が新型コロナウイルスに感染して死亡した可能性があると発表した。
医療従事者は世界全体で約1億3500万人いると推定されていますが、「119カ国のデータでは、接種を完了している世界の医療従事者の平均は、5人につき2人となっている」とのことです。
意外な感じがしますね。
社会全体の損失を最小限にするためには、助けを与えることのできる人をまず優先して救うことが必要です。
弱い人を助けるためには、弱い人を助ける強い人の存在が必要だからです。
それで優先順位を正しく判断しないとロスが大きくなります。
それはちょうど飛行機でトラブルが発生した時、酸素マスクをつけるのは子供が先か、親が先か、という問題と同じです。
どちらを先につけたらよいのでしょうか。
反射的に「まず子供でしょう」と言いたくなるところです。
しかし親が助けられる状態でないと子供を助けることはできません。
まず親が先に酸素マスクをつけるのが正しい手順です。
意外な感じがするかもしれませんが、よく考えてみればそのとおりです。
この場合、親が医療従事者、酸素マスクがワクチン、子供が一般の方々に相当します。
それで助けと保護を差し伸べる立場にある人を優先しないなら、その事故の被害者数は多くなり、ロスの程度を拡大させてしまう可能性があります。
このような考え方に立つと、災害時に備えどのような手順を確立するのが良いか、調整が必要な分野に気が付くこともあるものです。
実際にそのような現場で理性的に判断することは決して容易ではないと思うので、普段の周到な準備、トレーニングが重要なのだと思います。
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